黄金色のまゆ玉

[童話]黄金色のまゆ玉


    黄金色のまゆ玉  5


「明日の夜は、明神さまの行き先をちゃんとつきとめ
ようぜ」
青年たちは、何日も明神さまのあとをつけました。
しかし、いつも明神さまの姿を見失ってしまいました。


二月初めのある夜。
青年たちは、今夜も明神さまの後をつけていました。
湖の真ん中あたりまできた時、「ばりばりっ、みしっ」
という大きな音がして、氷がわれはじめました。
「わぁー!」
「気をつけないと、湖へ落ちるぞ」
青年たちは、おもわず後ずさりしました。
そうしている間に、その夜も明神さまをみうしなって
しまいました。


             つづく