竜の姿をみた少女


     竜の姿をみた少女9


「いい風じゃのぅ」
 二人は、同時にさけびました。
「かな。おまえは、信じていた人に、うらぎられた
ことがあるかな」
「はい、あります」
「誰にうらぎられたの?」
「一番仲が良かった友だち。友だちはね、しらかば
湖に竜がいるといいねといっていたのに、いつのま
にか竜なんていないというようになったの。あんな
に楽しそうに、竜の話をしていたのに」



「友だちは、なぜ心変わりしたのかな?」
「みんなにいじめられたみたい。竜なんて、いるは
ずはないって。そんなことを信じているなんて、馬
鹿じゃないかっていわれたらしい」
「そうか。だれも竜をみたことがないから、竜がい
るなんて信じられないのだろうね」
おじいさんは、さみしそうにいいました。



「わしも、若いころ、心から信じていた兄たちに、う
らぎられたことがあるのじゃ。兄たちは、幼い時から
わしをうんとかわいがってくれた。そんな兄たちが、
わしをうらぎるなんて。心から信じていた人に、うら
ぎられるのはつらいものじゃのぅ」
おじいさんは、うらぎられた時のことを思いだしたの
か、つらそうな顔をしました。
「おじいさんは、なぜ兄さんたちにうらぎられたの?」


                           つづく




「竜の姿をみた少女」は、みほようこの二冊目の
童話集・「竜神になった三郎」の続編。



竜神になった三郎」は、2004年4月、七年に一度
おこなわれる諏訪大社の「御柱祭」にあわせ、「鳥影社」
から発行されました。




竜神になった三郎 風の神様からのおくりもの (2)

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りゅうの俳句501


ブログペット「りゅう」が、わが家にやって
きて、今日で501日目。



・あのかなが たっていました 自身かも


・兄たちに 伝わっている 裏表


・そのことば いませんでした この世なり


・このちゃんが 発行すると かしらかも


・その俳句 たっていました 少女だね


・別荘に たっていました 少女かも


・そのかしら ついていました 自分だね


・あの童話 やってきました ほとりかも


・あのといで 乗っていくので きのこかも


・あのりゅうで たっていました 少女かな


・その少女 かけよりました 王子かな


・このほとり 立っていました ある日だね


・このあたり やってきました 用事かも


・あの用事 しはじめました いいつたえ


・あのもちを お話される おじいさん


・あのりゅうを しはじめました 用事かな


・ほんとうを しはじめました 自身かも


・あのかしら 発行すると 童話かな


・あの頭部 発行したら 童話かも


・この童話 しはじめました 少女だね


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