風の神様からのおくりもの


 風の神様からのおくりもの5


「おめでとう。よかった、よかった」
人々の喜びの声が聞こえてきました。



「女の子よ、助かって本当によかっ
たのー。
もうだめかとわしも心配したぞ」
神様はほっと胸をなでおろしました。



女の子のことを心もとなく思った
神様は、そでの中からまゆ玉をと
りだしました。
「まゆ玉よ、どうかわしのかわり
に、この子をしっかり守ってやっ
ておくれ。たのむぞ」



神様がまゆ玉をなでると、まゆ玉
はきらっきらっと黄金色に輝きだ
しました。
神様は祈るような気持で、まゆ玉
をそっと縁側におきました。


            つづく


「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集・
「風の神様からのおくりもの」に
収録されています。







心を病む兄のために、明神様にお参
りする心優しい少女の話など4編。


信州諏訪の「風の神様」から聞いた
お話。
挿絵は長野博一先生。
心温まる創作童話。


風の神様からのおくりもの―諏訪の童話

風の神様からのおくりもの―諏訪の童話




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   できます。
    
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平成の歌48


打順待つマレットゴルフ場は白々と

   四照花の花盛り咲きをり



意に添はぬことのみ多き一日にて

   夕べ黄バラの花に寄りゆく



久々の毛糸の感触親しくて

   雨の一日をチョッキ編みつぐ



待ちはびし娘の退院の日を迎へ

   露明けの日に布団を干しぬ