今日は妹の誕生日だが・・・。


3月1日。
今日は妹の55回目の誕生日。



でも・・・。
妹は、この世にはいない。
昨年3月26日、癌でなくなった。
26才と14才のこどもを残して、あの世
へ旅立っていった。
妹は、どんなに心残りだっただろうか。




妹は、心の優しい人だった。
結婚してからも、近くに住んでいたので、
私たちは始終会っていた。
だから、心にぽっかり穴があいたみたいだ。




癌がみつかったのは、平成13年5月末。
卵巣癌だった。
妹は、ただの風邪だと思っていたらしい。
幼い時から、体の丈夫な妹だった。
そんな妹が癌だなんて・・・。
信じられなかった。




それから、三年間。
妹は、月一回、抗がん剤による治療を続
けた。 よく頑張ったと思う。
しかし、癌の再発。
再び手術をしたが、もう手のほどこしよ
うがなかった。
そして、半年後、妹はなくなった。




妹は癌だということは知っていた。
でも・・・、余命は知らなかった。
だから、妹は頑張ることができたのかも
しれない。





もし、妹が余命を知っていたら、二人のこ
どもにどんなことばを残したのだろうか?





妹はあちらの国で元気で暮らしているかし
ら。
「55回目の誕生日、おめでとう!!」
私は、心の中で、そっとつぶやいた。
そして、妹に手をあわせた。