ふしぎな鈴「ふしぎなリュック」


   ふしぎな鈴「ふしぎなリュック」3


古杉先生がこの学校にきてから、二週間位たち
ました。
かなとりゅうは、丘の上へ散歩に行きました。
丘には大きな桃の木があり、桃の花が何輪か咲
き始めたところでした。


「ギィーギィー」
ボートをこいでいるようなきみょうな音が、ど
こからか聞こえてきます。 
「何の音だろう?」
かなは音のする方をみました。
小さな鳥が、桃の枝にとまっています。
「初めてみる鳥だけれど、なんという鳥だろうか」
かなはその鳥をじっとみていました。



すると、古杉先生がやってきました。
「かな、何をみているの?」
「先生、あの鳥はなんという名前?」



つづく


「ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の童話。
一昨年九月、「鳥影社」から発行されました。
挿絵は、長野ひろかず先生。



ふしぎな鈴 風の神様からのおくりもの (3)

ふしぎな鈴 風の神様からのおくりもの (3)