かきつばたになった少女13
「この話は、今まで誰にもしたことがないの。
あなたのおとうさまにもね。
この話は、二人だけのひみつよ」
「おばさま、私はだれにもいわないわ。もち
ろんおとうさまにも・・・」
おばさまは、若い頃の思い出をかきつばたに
話し、すっきりしたようでした。
そして、きすげの花をみたおばさまは、少し
元気になりました。
その後。
かきつばたは、何度か霧が峰へ行きました。
「おばさまに、きすげの花・・・」をという
気持もありましたが、「もう一度山彦に会い
たい」という気持が強かったのです。
しかし、山彦には会えませんでした。
つづく
「かきつばたになった少女」は、みほようこ
の四冊目の童話集・「ライオンめざめる」に
収録されています。
童話集「ライオンめざめる」は、昨年十月、
「鳥影社」から発行されました。
童話集「ライオンめざめる」
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu4.html
http://www.bk1.co.jp/product/2719469
http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31785511