かきつばたになった少女21
すると・・・。
「山彦さん、こんにちは。ひさしぶりね。
私、この紫の花に生まれ変わったの。
山彦さん、この花は何という花か知って
いる?
かきつばたというのよ。きれいな花でしょ。
山彦さん、毎年この花が咲く頃、ここで会
いましょうね」
どこからか、かきつばたのやさしい声が聞
こえてきました。
山彦は、かきつばたの花が咲く頃、八島の
湿原へかきつばたに会いに行きます。
そして、一日中かきつばたと一緒に過ごす
のでした。
かきつばたがなくなってから、ニ千年の月
日がすぎました。
夏になると、八島の湿原には、何百本もの
かきつばたの花が咲きます。
つづく
あのほとり 知っていますか かきつばた
― わが家のBlogPet「ryuu」の句 −
童話「かきつばたになった少女」は、信州
の霧ケ峰高原に伝わっている「かきつばた」
の伝説をヒントにして、みほようこが書い
た物語。
「かきつばたになった少女」は、みほようこ
の四冊目の童話集・「ライオンめざめる」に
収録されています。
「ライオンめざめる」の表紙
「ライオンめざめる」の裏表紙
童話集「ライオンめざめる」は、昨年十月、
「鳥影社」から発行されました。
童話集「ライオンめざめる」
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu4.html
http://www.bk1.co.jp/product/2719469
http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31785511