ライオンめざめる


  ライオンめざめる2


それは、金でできた二センチくらいのライ
オンのロケットでした。
「わぁ、かわいいライオン!!とうちゃん、
ありがとう」
かなは大よろこび。



ライオンのロケットは、おとうさんが西の国
へ旅をした時に求めたものでした。
おとうさんは、旅先でライオンのロケットを
みた時、「なんてかわいいライオンだろう」
と思いました。



「娘が生まれ、七才になった日、ライオンの
ロケットを、娘にプレゼントしよう」
おとうさんは、そう心に決めました。
そして、そんな日がくるのを、楽しみにして
待っていました。
「かな、とてもよくにあうよ。ロケットを大
切にするのだよ」
おとうさんは、にっこりしながらいいました。


            つづく



童話「ライオンめざめる」は、みほようこ
の四冊目の童話集「ライオンめざめる」に
収録されています。



童話集「ライオンめざめる」は、昨年十月、
「鳥影社」から発行されました。







おとうさんからもらった誕生日のプレゼント、
ライオンのロケット。
そのロケットには、何千年も前の謎が秘めら
れていた。
表題作ほか、霧ケ峰高原を訪れたときに、
信州諏訪の「風の神様」から聞いた3つのお
話を収録。




http://www.bk1.jp/product/02719469
 

http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31785511