女神さまとの約束


  女神さまとの約束15


礫と礫のすきまには、馬の顔の形をし
た白い花が咲いています。
「白駒。この花は、何という花?」
「駒草ですよ」
「駒草?」



「この花、私の顔ににているでしょ」
「ほんとね。白駒の顔にそっくりだわ。
おもしろい形をした花ね」
「ふくさん。もう少しいくと、ピンク
色の駒草も咲いていますよ」



「ピンクの花もあるのね。私、みたい
わ」
「じゃあ、後でみにいきましょう」
「白駒。あそこに咲いている青紫の花
は、なんていうの?」


      つづく



信州の佐久地方には、「白駒の池」と
いう伝説があります。



「女神さまとの約束」は、「白駒の池」
をヒントにして、みほようこが書いた
物語。