守屋山に黄金色の花が咲いた5
少女は守屋山にむかって、足早に歩い
て行きました。
守屋山についた少女は、山の中をあて
もなく歩きまわりました。
黄金色の花といっても、どんな形をし
ているのか、どのくらいの大きさなの
か少女にはわかりません。
でも少女は黄金色の花をみつけようと
必死でした。
春がきたといっても、山の春はおそく、
木の芽がほんの少しふくらんでいるだ
けでした。
どこをさがしても、黄金色の花などあ
りません。枯葉が一面に落ちているだ
けでした。
あちこち歩きまわり疲れた少女は、枯
葉の上に腰をおろしました。
そしていつの間にかねむってしまった
のです。
つづく
童話「守屋山に黄金色の花が咲いた」
は、みほようこの初めての童話集「風
の神様からのおくりもの」に収録され
ています。
- 作者: みほようこ,長野ひろかず
- 出版社/メーカー: 鳥影社
- 発売日: 2001/08
- メディア: 単行本
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