白駒の池物語11
「清太。これが、わしの一人娘、
きよじゃ。今、九才じゃ」
長者が、きよを紹介しました。
「娘のきよです。よろしく」
きよが、にっこり笑っていいました。
すてきな笑顔でした。
「おらの名前は、清太。諏訪から
きました。おじょうさま、よろし
くお願いします」
清太が、きよにあいさつしました。
「清太には、白駒の世話をしても
らおうと思っている」
「清太さんが、白駒の世話をして
くれるのね。やさしそうな人で良
かった。
とうちゃんも私も、白駒が大好き
なの。清太さん、白駒だけでなく、
他の馬もよろしくね」
きよが、うれしそうにいいました。
つづく
「白駒の池物語」は、信州佐久にあ
る「白駒の池」に伝わっている話を
ヒントにして、みほようこが書いた
物語。