白駒の池物語


  白駒の池物語17


「良かった・・・。白駒、どこへ行っ
ていたの。心配したぞ。
おれ、白駒が帰ってこなかったら、
どうしようと思った」
清太は、白駒にかけより、ほおず
りしました。



白駒は、「心配かけてごめんね」と
いうように、清太に甘えました。
清太は、白駒がどこかへ行ってい
たことを、誰にも話すことができ
ませんでした。



「おじょうさま。実は、白駒が・・・」
「何、清太さん」
「いや、なんでもない」
「変な清太さん。困ったことがあ
ったら、何でも話してね」
きよがいいました。


           つづく



「白駒の池物語」は、信州佐久にあ
る「白駒の池」に伝わっている話を
ヒントにして、みほようこが書いた
物語。