白駒の池物語


 白駒の池物語47


「その後も、白駒は何度か馬小屋
にいない時があった。
朝にはちゃんともどってきていた
ので、今まで誰にも話したことは
ない。
おら、きよちゃんに話したかった
が、なぜか話せなかった」



「そんなことがあったのね。
私、何も知らなかったわ」
「おらは、長者の家へきた時から、
白駒ってふしぎな馬だなと思って
いた」
清太は、長い間気にしていたこと
をきよに話し、気持が楽になりま
した。



「白駒。あなたは、夜中にどこへ
行っているの」
きよが白駒に聞きました。
しかし、白駒は、遠くの山をじっ
とみているだけでした。



「清太さん。ぼつぼつ、ゆうすげ
の花が咲いている場所へ行こうよ」
「じゃあ、出発しようか」


           つづく



「白駒の池物語」は、信州佐久にあ
る「白駒の池」に伝わっている話を
ヒントにして、みほようこが書いた
物語。



   昨日の分は、こちら。


   白駒の池物語46


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080921#p1




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    白駒の池物語1


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080807#p1



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