白駒の池物語48
「清太さん。ゆうすげの花が咲い
ていた場所をおぼえている?」
「ああ、おぼえているよ。
美しい花だったから、よくおぼえ
ている」
二人は、白駒の背にのり、ゆうすげ
の花が咲いていた場所へ走って行
きました。
「きよちゃん、ここだよ」
「あら」
「何?」
「まだつぼみがかたいのね。
今夜、花が咲くかしら」
きよが、心配そうにいいました。
「だいじょうぶ。今夜花が咲くよ」
清太は、そう答えました。
でも、ほんとに花が咲くだろうか
と、清太は心配でした。
つづく
「白駒の池物語」は、信州佐久にあ
る「白駒の池」に伝わっている話を
ヒントにして、みほようこが書いた
物語。
昨日の分は、こちら。
白駒の池物語47
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080922#p1
初めてこの物語を読んでくださった
かたへ
白駒の池物語1
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080807#p1
「次の日」「次の日」と押せば、
「白駒の池物語」を続けて読む
ことができます。