白駒の池物語61
「そう、清太さん」
「きよ。清太は、わが家の使用人
なんだよ」
「とうちゃん。なぜ、私が、清太
さんを好きになってはいけないの。
私、清太さんが大好き。
将来、清太さんと結婚できたらい
いなと思っているわ」
長者は、きよのことばを聞き、び
っくりました。
「きよは、いつから、清太を好き
になったんだい」
「清太さんが、わが家にきた時から。
でも、最初は、大好きな兄ちゃん
という感じだった。
清太さんが心から好きだとわかっ
たのは、霧ケ峰高原へゆうすげの
花をみに行った時かな」
「そうか、そうだったのか」
つづく
「白駒の池物語」は、信州佐久にあ
る「白駒の池」に伝わっている話を
ヒントにして、みほようこが書いた
物語。
昨日の分は、こちら。
白駒の池物語60
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20081005#p1
初めてこの物語を読んでくださった
かたへ
白駒の池物語1
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080807#p1
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