白駒の池物語77
清太は、誰も通らない山道を、きよ
のことだけ考えて歩きました。
暗闇の中で、清太の足音だけが聞こ
えます。
「さみしい道だな」
清太は、ふぅーと大きな息をはきま
した。
しばらくいくと、東の空がだんだん
に明るくなってきました。
山の上から、太陽が顔をだしました。
朝日をみた清太は、ほっとしました。
「無事に湖がみつかりますように」
清太は、朝日にむかって祈りました。
やしきを出てから、どのくらいの時
間がすぎたのでしょうか。
やっと、麦草峠に着きました。
足の丈夫な清太でしたが、峠に着い
た時には、ぐったり疲れていました。
つづく
「白駒の池物語」は、信州佐久にあ
る「白駒の池」に伝わっている話を
ヒントにして、みほようこが書いた
物語。
昨日の分は、こちら。
白駒の池物語76
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20081021#p1
初めてこの物語を読んでくださった
かたへ
白駒の池物語1
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080807#p1
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