白駒の池物語92
白駒がいなくなって、十日後。
「とんとん、とんとん」
窓をたたく音がしました。
「きよさん」
「きよさん」
誰かよんでいます。
「こんなに朝早く、誰かしら?」
窓をあけると、白駒が立っていま
した。
「白駒。どこへ行っていたの。
心配していたのよ」
きよは、白駒にかけよりました。
「きよさん。早くしたくをしてく
ださい」
「したくを? どこへ行くの」
つづく
「白駒の池物語」は、信州佐久にあ
る「白駒の池」に伝わっている話を
ヒントにして、みほようこが書いた
物語。
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20081105#p1
初めてこの物語を読んでくださった
かたへ
白駒の池物語1
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080807#p1
「次の日」「次の日」と押せば、
「白駒の池物語」を続けて読む
ことができます。