2008-12-10 昭和60年代の歌27 母の短歌 木曾見茶屋の峠に立てば若葉の谷と 猫柳の綿毛舞ひあがりくる 生き形見と笑ひくれたるエプロンをかけて 友の葬りの手伝ひをする 空梅雨の続く朝の畑隅に 色深まりし赤紫蘇をつむ 在りし日に夫の植ゑたるハナノキの 木陰に憩ふ墓掃除終へて