かきつばたになった少女21
宝物のようにかわいがってきたかき
つばたがいなくなって、おばさまは
生きるはりあいをなくしてしまった
のでしょうね。
かきつばたのおとうさんとおかあさ
んも、大切な娘とかわいい妹をなく
し、がっくりしていました。
二人は、毎日霧ケ峰へ行き、かきつ
ばたをさがして歩きました。
「かきつばた、かきつばたー。
どこにいるのー」とさけびながら。
かわいい娘をさがす二人の声が、草
原に悲しくひびきわたりました。
山彦も毎日霧ケ峰へ行き、かきつば
たをさがしました。
でも、かきつばたをみつけることは
できませんでした。
かきつばたはどこへ消えてしまった
のでしょうか。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090325#p1
「かきつばたになった少女」は、
霧ケ峰高原の八島湿原に咲いている
かきつばたのお話。
「かきつばたになった少女」は、みほ
ようこの四冊目の童話集「ライオン
めざめる」に、収録されています。
童話集「ライオンめざめる」は、
2006年10月、「鳥影社」
から発行されました。
童話集「ライオンめざめる」
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu4.html