有明山に住む鬼・八面大王16
「早くこの着物にきがえなさい。
かぜをひくと困るから」
「ありがとうございます。着物を
お借りします」
娘は、土間のすみで、きがえをし
ました。
「きがえがすんだら、いろりの火
にあたりなさい」
弥助が、娘に声をかけました。
娘は、いろりのそばへすわりました。
「なんてかわいい娘だろう。
こんなかわいい娘は、みたことが
ない」
弥助は、心の中でそっとつぶやき
ました。
つづく
昨日の分はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090508#p1
初めて読んでくださったかたへ
有明山に住む鬼・八面大王1