有明山に住む鬼・八面大王26
「弥助さん。八面大王って、誰?」
あやが、弥助に聞きました。
「八面大王は、有明山に住んでい
るおそろしい鬼じゃ」
「おそろしいおにとは」
「八面大王は、雨や風や雲を、自
由自在にあやつることができる鬼
神なのじゃ。
だから、雪も自由に降らせること
ができる。
それだけではなく、八面大王は、
安曇野の里におりてきて、農家の
人たちがつくった穀物や野菜・果
物を、勝手にもっていってしまう
のじゃ。
その上、かわいい娘や働き者の青
年をさらっていくのじゃ。
それで、安曇野の人たちは、みん
な困っている」
つづく
昨日の分はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090518#p1
初めて読んでくださったかたへ
有明山に住む鬼・八面大王1