開善寺の早梅の精


  開善寺の早梅の精10


こんなおいしい酒を飲んだのは、
初めてでした。
酒からは、梅の花のいい香りがぷー
んとしました。



「文次さん。歌をよんでくださいな」
「じゃあ、一句よみましょう」
文次が、歌をよみました。
すると、
「次は、私がよみますね」
梅香は、すらすらと歌をよみました。



「どうやったら、こんなに早く、
すてきな歌がよめるのだろう」
文次は、ふしぎに思いました。
文次が一句よむと、続けて梅香が
一句よみました。
歌をよむたびに、梅香は酒と料理
を文次にすすめます。



何句よんだのでしょうか。
二人は、数えきれないほど、たく
さんの歌をよみました。
文次は、すっかりよってしまいま
した。


              つづく



   昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090917#p1



   初めて読んでくださったかたへ


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