女神さまとの約束


   女神さまとの約束2


ちらちら降っていた雪も、いつの
まにかぼたん雪にかわりました。
雪は、どんどん積もっていきます。
庭も畑も山も、雪で真っ白になり
ました。
そして、夕方には吹雪になりました。



その夜のことです。
「とんとん、とんとん」
だれか戸をたたいています。
「こんなにおそく、だれだろう? 
しかも、こんな大雪の夜に」
長者とふくは、おもわず顔をみあ
わせました。



「どなたかな?」
長者が、やさしく声をかけました。 
「旅の者です。今夜泊めていただ
けないでしょうか」
戸をあけると、女の人が立っていま
した。


            つづく



      昨日の分は、こちら


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090923#p1



「女神さまとの約束」は、信州の
佐久にある湖・白駒の池に伝わっ
ている話をヒントにして、みほ
ようこが書いた物語。