女神さまとの約束


    女神さまとの約束6


「とうちゃん、どうしたの?」
「目がまわって、歩けないのだ」
「だいじょうぶ?とうちゃん」
「ああ、ちょっと休めばよくなる
だろう」
そういって、長者は横になりました。



しかし・・・。
何日たっても、長者はよくなりません。
物が食べられなくなり、長者は一日
ごとに弱っていきました。



「ふくや。わしは、もうだめだ。
長くは生きられないだろう。わしが
死んでも、一人でしっかり生きてい
くのだよ」



「とうちゃんが死んでしまったら、
私は一人ぼっちになってしまう」
そう思うと、ふくは、いてもたって
もいられません。


           つづく



     昨日の分は、こちら


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090927#p1



     初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090923#p1



「女神さまとの約束」は、信州の
佐久にある湖・白駒の池に伝わっ
ている話をヒントにして、みほ
ようこが書いた物語。