女神さまとの約束21
あきらめて家に帰ろうとした時、
硫黄岳のけわしい岩場の方から、
かいだことのないにおいがして
きました。
ふくは、そのにおいのする方へ
行ってみました。
大きな岩と岩の間に、黄金色の花
が咲いています。
花の大きさは、手のひらくらい。
花びらがたくさんある花でした。
黄金色の花は、太陽にあたり、ぴ
かっぴかっと光っていました。
「わぁー、黄金色の花!」
ふくは、大声でさけびました。
黄金色の花は、小さな水たまりの
中に咲いています。
「これが、黄金色の花なのね。
なんて美しい花かしら」
ふくは、そっと花にさわりました。
つづく
昨日の分は、こちら
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20091012#p1
初めて読んでくださったかたへ
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090923#p1
「女神さまとの約束」は、信州の
佐久にある湖・白駒の池に伝わっ
ている話をヒントにして、みほ
ようこが書いた物語。