女神さまとの約束


   女神さまとの約束33


おじいさんが家に帰ると、今度は
足の悪いおばあさんがやってきま
した。
はうことしかできなかったおばあ
さんでしたが、二週間後には杖な
しで歩けるようになりました。



「ふくちゃん。ありがとう。
歩けるようになって、ほんとうに
うれしいわ。
これからは、毎日家のまわりを散
歩するね」
そういって、おばあさんは家へ帰
っていきました。



白駒は、一人が元気になると、ま
たどこからか次の病人をつれてき
ました。
足腰もたたない病人を、どうやっ
てこの岩場につれてくるのか、ふ
くはふしぎに思いました。



ふくは、白駒がつれてきた人の体
を、黄金色の花びらで、やさしく
さすってあげます。


          つづく



     昨日の分は、こちら


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20091028#p1



     初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090923#p1



「女神さまとの約束」は、信州の
佐久にある湖・白駒の池に伝わっ
ている話をヒントにして、みほ
ようこが書いた物語。