竜神になった三郎7
「兄弟は何人?」
「私、一人っ子なの。
おじいさんと暮らしていたけれど、
おじいさんもこの春なくなってし
まったわ。だから今は一人っきり」
村の娘とちがい、娘のことばは上
品でした。
二人とも初めて会ったのに、いつ
かどこかで会ったことがあるよう
な、とてもなつかしい気がしました。
「一週間後、もう一度ここであおう」
そう約束して、二人は別れました。
その日、三郎は軽い足取りで、家に
帰りました。
何時間もかかる長いみちのりも、急
な坂も、今日はへっちゃらでした。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20091212#p1
初めて読んでくださったかたへ
竜神になった三郎1
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20091207#p1
童話「竜神になった三郎」は、
みほようこの二冊目の童話集「竜神
になった三郎」に収録されています。
2004年4月、信州の諏訪大社の
「御柱祭」にあわせ、「鳥影社」か
ら発行されました。
信州諏訪の「風の神様」から聞いた話。
- 作者: みほようこ,長野ひろかず
- 出版社/メーカー: 鳥影社
- 発売日: 2004/04
- メディア: 単行本
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今回、「竜神になった三郎」の続編
として、童話集「竜の姿をみた少女」
が、「鳥影社」から発行されます。
近日中に発売の予定。
「アマゾン」では、予約注文が始ま
りました。
小学生のみなさんに、ぜひ読んでい
ただきたいと思います。