ふしぎな鈴


   ふしぎな鈴21


かなは、おとうさんとおかあさん
と三人で暮らしています。
おとうさんは、町の小学校へつと
めていました。
かなは、笑顔のすてきな、心のや
さしいこどもでした。



かなの庭には、南天・梅もどき・
まゆみなど、実のなる木がたくさ
ん植えてあります。
その木へ、いろいろな小鳥がたく
さんやってきます。


 
「ホーホケキョ、ホーホケキョ」
四月になると、うぐいすがやって
きます。
かなはうぐいすがくるのを、楽し
みにして待っています。



「かっこう、かっこう」
五月末になると、裏の林へかっこ
うがやってきます。
かっこうは大きな声で一日中鳴い
ています。


            つづく



    前回の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100703#p2



    初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100610#p1



「ふしぎな鈴」は、みほようこ
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。









リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。