ふしぎな鈴49
どのくらいの時間がすぎたので
しょうか。
気がつくと、あたりはうす暗く
なっていました。
うす暗くなった道を、かなとり
ゅうは、家にいそぎました。
長い坂道をのぼり、平らな道に
でた時、空にはもうお月さまが
でていました。
今日のお月さまは細い三日月
です。
その時、お月さまにむかって、き
らっきらっと光りながら、星が
近づいてくるのをみつけました。
その星はだんだんにお月さまに近
づいてきます。
あの星はたしか金星、よいの明星
とか明けの明星とかよばれている
星です。
「お月さまと星が、衝突するので
はないかしら」
つづく
前回の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100731#p1
初めて読んでくださったかたへ
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100610#p1
「ふしぎな鈴」は、みほようこの
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。
リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。