女神さまからのおくりもの12
「わしも、大好きじゃ。
白駒は、やさしい目をしている。
わしは若い時から、この家で馬の
世話をしてきた。
でも、こんな利口な馬は、初めて
じゃ」
おじいさんは、感心したようにい
いました。
白駒が一才になると、きよは白駒
の背に乗り、八ヶ岳のふもとの高
原を走りまわりました。
白駒は、足の速い、人の気持がよ
くわかる馬でした。
とくに、きよのいうことは、なん
でもわかるようでした。
そんな白駒を、きよと吉衛門は、
宝物のように大切にしています。
第二章 諏訪からきた少年
それから二年がすぎました。
まゆみの実が桃色になった秋の
ある日。
庄屋の家へ、少年がやってきま
した。
つづく
前回の分はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101011#p1
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