女神さまからのおくりもの


   女神さまからのおくりもの48


すると、
「清太さんは、私の結婚相手は、
家柄がよくて、お金もちなら、そ
れでいいの?」
いつもおだやかなきよが、強い口
調でいいました。



こんなきよをみたことがなかった
ので、清太はびっくりしました。
「おれ、なにかきよちゃんの気に
さわるようなことをいったかな」
清太は、心の中でそっとつぶやき
ました。



「私は、貧乏でもいい。体の丈夫な、
心の清い、自分の考えをしっかり
持った人と結婚したい。
そりゃあ、お金はあったほうがい
いけれど、二人でまじめに働けば、
食べていけると思うの」
「・・・・・」



「私、次郎さんと結婚したくない。
次郎さんがわが家をついでくれるな
ら、私はよそへとついでもいいと思
っている」
清太は、なにもいえず、きよの話を
だまって聞いていました。


                つづく



    前回の分はこちら。
   

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