女神さまからのおくりもの


  女神さまからのおくりもの65


清太のような青年が、きよのむこ
になってくれたら、どんなにいい
だろう。
そして、二人で力をあわせ、この
家を守ってくれたらどんなにうれ
しいことか。
吉衛門は、そんなことを考えてい
たのです。



「清太。おまえの気持は、よくわ
かった。
残念だが、これ以上わが家で働い
てもらうことはできない」
「なぜですか、庄屋さま。おじょ
うさまのことは、今日限りきっぱ
り忘れます。
どうか今まで通りここで働かせて
ください。お願いします」



「清太。そうはいかない。
実は、きよも清太が大好きだとい
っている。
結婚することができない若い二人
が、同じ屋根の下でいっしょにく
らすことはできない。


           つづく



    前回の分はこちら。
   

http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101203#p1



    初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101001#p2