女神さまからのおくりもの100
でも、清太からは、何の返事もあ
りません。
「きよ。清太の姿をみることがで
きて、よかったね。
さみしくなったら、いつでもこの
湖へきなさい」
どこからか、女神さまのやさしい
声が聞こえてきました。
「女神さま。清太さんの元気な姿
をみせていただきありがとうござ
いました。
家にもどり、自分の使命をはたす
ようにがんばります」
きよは、女神さまにお礼をいいま
した。
「清太さーん。さようなら。
私のこと、忘れないでねー」
そうさけんだ時、真っ赤に紅葉し
た楓の葉が、一枚湖に落ちました。
楓の葉は、湖の中へ静かに消えて
いきました。
つづく
前回の分はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20110108#p1
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