守屋山に黄金色の花が咲いた


   守屋山に黄金色の花が咲いた


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http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080122#p1



童話「守屋山に黄金色の花が咲い
た」は、みほようこの初めての童
話集「風の神様からのおくりもの」
に収録されています。



「守屋山に黄金色の花が咲いた」より


どのくらい歩いたのでしょうか。
ふもとのひあたりの良い場所につ
いた時、少女はあっとおどろきの
声をあげました。



何百年もの間、おおぜいの人が探
してもみつけることができなかった
黄金色の花が、どて一面に咲いてい
るではありませんか。



それも一本や二本ではありません。
そこには百本、いや千本、ニ千本・・・、
数えきれないくらいの黄金色の花
が咲いていたのです。
黄金色の花は太陽にあたり、きら
きらと輝いていました。



「なんてきれいな花だろう」
少女は黄金色の花にみとれていま
した。
するとまた声が聞こえました。
「少女よ、長い間、本当によくが
んばったのー。
目の前の黄金色の花は、おまえが
咲かせた花じゃ。



兄を思うやさしい気持が、この黄
金色の花になったのじゃ。
この花は何というか知っているか。
福寿草というのじゃ。



おまえが兄にやさしいことばをか
けるたびに、一本ずつここに咲い
たのじゃ。
この黄金色の花は、誰にでも見え
る訳ではないぞ。
心のやさしい人にしか見えないの
じゃ。