竜の姿をみた少女


  竜の姿をみた少女4


湖につきおとされた三郎は、神様に助け
られ、地の国の王子になりました。
三郎は、地の国で十年近く暮らしました。
地の国の生活は、夢のような生活でした
が、三郎は愛する妻のことを忘れること
ができませんでした。



三郎は、神様に許しをもらい、千日かけ
て、やっとの思いで村へもどってきました。
ところが、三郎は、なぜか竜になっていた
のです。
こんなお話でした。


 
「とうちゃん。三郎は、なぜ竜になってし
まったの」
「なぜだろうね。三郎は、長い間地の国で
くらしていたからだとか、鹿のきもで作っ
たもちを千枚も食べたからだとか、いろい
ろいわれているが、ほんとうの理由はわか
らないね」



                 つづく



    前回の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20110730#p2






童話「竜の姿をみた少女」は、
みほようこの五冊目の童話集
「竜の姿をみた少女」に、収録
されています。
2009年12月、「鳥影社」
から、発行されました。



童話集「竜の姿をみた少女」は、
「しらかば湖」と「白駒池」を
訪ねた時に、信州諏訪の「風の
神様」から聞いた話。
風の神様からのおくりものシリ
ーズ5。





   収録されている童話

  ・ 竜の姿をみた少女

  ・ 女神さまとの約束



       裏表紙