八岐大蛇 10
宮殿を建てた時、雲がもくもくと
立ちあがったそうです。
その時に、命が詠んだ歌。
八雲たつ 出雲八重垣 妻隠みに
八重垣作る その八重垣を
命は、義父の足名椎(あしなづち)を
よび、
「わしの宮殿の長官になってほしい。
これからは、稲田の宮主・須賀の八耳
神となのりなさい」と命じました。
須佐之男命と櫛名田比売は、この地
で幸せに暮らしました。
おかあさんから須佐之男命の話を聞い
た大国主命は、「須佐之男命さまに早
くお会いたい」と思いました。
「体に気をつけて、元気で暮らすので
すよ」
そういって、おかあさんは大国主命を
見送りました。
つづく