諏訪の神話「明神さまの弓」


   明神さまの弓 16


旅の途中、伊勢の倭比売命を訪ね
ました。



「おばさま。私は、父からきらわ
れているのでしょうか。 西方の
熊襲や出雲を平定し、さきほど国
へ戻ったばかりなのに、父はまた
東方の国を征伐せよと命じました。



兵もよこさず、家来はたった一人。
私は、どうやって、東方の十二の国
を平定すればいいのでしょうか。
父は、私を亡きものにしたいと思っ
ているのでは・・・」
たけるは、なげき悲しみました。


      つづく