古事記神話「古事記物語」


   豊玉比売の出産 4


豊玉比売は、山彦がのぞき見した
ことを知り、恥ずかしく思いました。



「私は、海の道を通り、毎日ここへ
赤ちゃんを見に来ようと思っていまし
た。 それなのに、あなたは・・・。
私の本来の姿を見てしまいました。
残念です」



豊玉比売は、生んだこどもを産屋に
置くと、海坂をふさぎ海の国へ帰っ
てしまいました。
生まれたこどもは、鵜葺草葺不合命
(うかやふきあえずのみこと)と名づ
けられました。 


        つづく