倭建が借りた弓は大蛇の弓


 倭建が借りた弓は大蛇の弓 29


大蛇は、ぶるっと大きく頭をふると、
帯を引っ張りました。
すると、湖を二つに分けるほどの、
大きな弓になりました。



「どうじゃな。 これは、わしの使い
をしている大蛇でのぅ。 この湖
の守り神なのじゃ」



「あっはっはぁー」
老人の大きな笑い声が、森の中に
ひびきわたりました。
その森は、諏訪明神の社の森でした。


     つづく