帝、かぐや姫の昇天を確かめる 11
月の王が、おじいさんに、
「おまえは、未熟者だ。おまえが、
つつましく真面目に生きていたの
で、わずかな期間だけと思い、姫
を下界におろしたのじゃ。
おまえは、竹からたくさんの黄金
を得て、大金持ちになった。姫は、
月の都で罪をおかしたので、賤し
いおまえの所に住むようになった
のじゃ。姫の罪の償いの期間が終
わったので、姫を迎えにきた。
おまえは、泣き悲しんでいるが、今
更どうすることもできない。早く姫
をだしなさい」といいました。
つづく