井戸で鳴く黄金色のにわとり


井戸で鳴く黄金色のにわとり 24


夜になりました。
「みなのもの、これ以上城にい
ても無駄じゃ。これから、みんな
で故郷の甲斐へもどる。旅の用
意をせいー」
信廉が、城内にいる人々につげ
ました。



人々は、急いで旅の用意をしま
した。
「さあ、城を脱出するぞ。みんな
で故郷の甲斐にもどるのじゃ」
そうさけぶと、信廉はまだ火が
ついていない場所へ、みずから
火をつけました。


         つづく