井戸で鳴く黄金色のにわとり


井戸で鳴く黄金色のにわとり 27


織田の兵士たちが、姫をおってき
ます。
姫は、城の北の断崖までおいつめ
られてしまいました。
近くに、深い井戸があります。
姫は、しばらく井戸の囲みの中に
かくれていました。



「こんなところに、姫がいるぞー」
兵士の声がしました。
姫は、これ以上逃げることはでき
ないと思いました。



「おとうさま。もう逃げることはで
きません。私は、敵につかまり
くありません。だから、井戸にと
びこもうと思います。


        つづく