女神さまからのおくりもの


 ゆうすげの花咲く高原で 19


「今夜、花が咲きますように」
清太は、心の中で祈りました。
「ゆうすげって、日光きすげの
ように、群落にはならないのか
しら」
「そういえば、あっちに一本、
こっちに一本という感じだね。
じゃあ、ここで、暗くなるのを
待とうか」



「清太さん。ちょっと早いけれ
ど、むすびを食べよう。二人っ
きりで食事をするのは、久しぶ
りね」
きよは、はしゃいでいます。


       つづく