[童話]げら、桜の花が咲いたよ
げら、桜の花が咲いたよ 7
ようやく桜の花が満開になりました。
「寒い時に咲く桜も、また良いものだな」
おじいさんは、桜の花を満足気に見あげました。
桜の花が咲くのを待っていた村の人々も、桜の花を
見にきました。
「げらたちにも、満開の桜を見せてあげたいものだ」
おじいさんは、満開の桜をみながらつぶやきました。
しかし、げらたちは、あれっきり姿を見せません。
桜が満開になった次の日。
窓をあけたおじいさんは「あっ」と声をあげました。
雪がちらちらと降っていたのです。
つづく