2019-10-11 火とぼし山 童話 [童話]火とぼし山 火とぼし山 94 第七章 新しい出発 24 「気をつけて帰ってくださいね。明神さまに よろしく」 きよは、二人の姿がみえなくなるまで見送り ました。 「今日から、私の新しい生活が始まるのね」 きよは、そっとつぶやきました。 「そうじゃ。今日から、きよの新しい生活が 始まるのじゃ。きよ、元気で暮らせよ」 明神さまの声が、再び聞こえてきました。 その声は、あたたかなやさしい声でした。 おわり
2019-10-10 火とぼし山 童話 [童話]火とぼし山 火とぼし山 93 第七章 新しい出発 23 すると、 「きよ、静岡へついたかな。おまえはこれから そこで暮らすのじゃ。わしの友だちのばあさん と一緒にな。きよ、記憶がもどったら、いつで も諏訪へもどっておいで。待っているぞ」 どこからか、明神さまの声が聞こえてきました。 「きよ、こっちの方角が、諏訪だよ。さみしく なったら、足長とよんでください。すぐとんで きますから」 「きよ。足長と一緒に、時々遊びにくるからね。 元気で暮らしてね。じゃあ、私たちは諏訪へ帰 ります」 手長と足長が、なごりおしそうにいいました。 つづく