2019-10-09 火とぼし山 童話 [童話]火とぼし山 火とぼし山 92 第七章 新しい出発 22 「きよ、よろしく」 おばあさんが、にこにこしながらいいました。 「こちらこそ、よろしく。お世話になります」 「こんなかわいい人と暮らせるなんて、私うれし いわ」 おばあさんはうれしそうでした。 「きよ。外へでてみましょう。静岡は、暖かくて 良い所ですよ」 手長がいいました。 外へでると、目の前に富士山が見えました。 「わぁー、富士山だ」 富士山が好きなきよは、大喜びでした。 つづく
2019-10-08 火とぼし山 童話 [童話]火とぼし山 火とぼし山 91 第七章 新しい出発 21 次の朝。 「きよ。目がさめたか」 「はい。あなたは?」 「わしは、足長じゃ。そして、こちらが手長」 「私を、淵から助けてくれたかたですね。その節は、 大変お世話になりました。助けていただきありがと うございました」 きよは、手長と足長にお礼をいいました。 「きよ。ここは、静岡じゃ」 「静岡?」 「そう、静岡じゃ。きよは、これからここで暮らす のじゃ。このおばあさんと一緒にな」 足長がいいました。 「おばあさんと」 「そうじゃ。このおばあさんと一緒に暮らすのじゃ。 この人は、明神さまの友だちじゃ」 つづく