女神さまとの約束


    女神さまとの約束16   


すると・・・。
大きな岩と岩の間に、黄金色の花が咲いていまし
た。はすの花のような美しい花でした。
花の大きさは、十センチくらい。花は、太陽にあ
たり、ぴかっぴかっと光っています。
「あっ、黄金色の花!!」
ふくは、大声でさけびました。



黄金色の花は、小さな水たまりの中に咲いています。
「これが、黄金色の花なのね。なんて美しい花かし
ら」
ふくは、そっと花にさわりました。
すると、どこからかやさしい声が聞こえてきました。



「ふく。やっと黄金色の花をみつけたのね。その花
は、私からのおくりものです。おとうさんをこの場
所へつれてきて、黄金色の花びらで、おとうさんの
体をやさしくさすってあげなさい。そうすれば、お
とうさんはじきに元気になれるでしょう。おとうさ
んが元気になっても、あなたはここへとどまって、
病気で苦しんでいる人をすくってください。けっし
てこの場所をはなれてはいけませんよ。おとうさん
のことは、私が守ります。わかりましたか。ふく。
私との約束を、ちゃんと守ってくださいね」
女神さまの声でした。


   つづく