ふしぎな鈴「お月さまの耳かざり」5
「そうだ、この星の耳かざりをかあちゃんにあげ
よう。そうすれば、かあちゃんの病気もきっとよ
くなるにちがいない」
かなは思いました。
そして、おかあさんの耳に、星の耳かざりをつけ
てあげました。
すると・・・。
おかあさんのほおが、ほんのり赤くなりました。
次の朝、かなが目をさますと、おかあさんは朝ご
はんのしたくをしていました。
「かあちゃん、おきて大丈夫?」
「かな、大丈夫だよ。かなに耳かざりをつけてもら
ったら、なんだか元気になったみたい」
おかあさんはうれしそうにいいました。
つづく
「ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の童話。
一昨年九月、「鳥影社」から発行されました。
挿絵は、長野ひろかず先生。