竜の姿をみた少女


    竜の姿をみた少女5


その後。
かなとおとうさんは、湖のほとりで、とき
どき竜の話をしました。
おとうさんから、竜の話を聞いたかなは、
「しらかば湖に、竜がいるといいな」と思
うようになりました。



「竜? そんなもの、いるはずないよ」
「村に伝わっている大昔の話だろ」
「この世に、竜なんているはずないじゃん」
「かなちゃん。湖に竜がいると思ってい
るの。馬鹿みたい」
友だちは、みんなそういいます。



「となりのかなちゃんは、しらかば湖に
竜がいると信じているようだわ」
「この世に、竜なんているはずないのに
ね。何を馬鹿なことをいっているのかしら」
「そういえば、かなちゃんのおとうさん
も、湖に竜がいると信じているみたい」
「ほんとにおかしな親子だねぇ」
村の人は、どの人も「竜なんかいない」
と思っていました。 


つづく



童話「竜の姿をみた少女」は、童話「竜神
になった三郎」の続編。

みほようこの二冊目の童話集「竜神になっ
た三郎」に収録されています。



    童話「竜神になった三郎」


http://www.geocities.jp/dowakan/saburou1.html




    童話集「竜神になった三郎」の紹介


http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu2.html



 
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