竜の姿をみた少女


   竜の姿をみた少女9


「おじいさん。この村に、竜が住んでいる
といういいつたえを知っている?」
「ああ、知っているとも」
おじいさんは、大きくうなずきました。



「じゃあ、おじいさんは、しらかば湖に竜
がいると思う?」
「さあ・・・どう・・・じゃろな」
おじいさんは、なぜかこまったような顔を
し、口ごもりました。



その後。
かなは、湖のほとりで、何度かおじいさん
に会いました。
「知らないおじいさんだけれど、どこのお
じいさんかしら。別荘のかたかな」
かなは、おじいさんのことを、みんなに聞
いてみました。



「私、白い着物をきたおじいさんなんて、
一度もみたことがないわ」
「ぼくも、みたことがない」
「私も」
「かなちゃん。この村には、長い杖をつい
たおじいさんなんて、一人もいないよ。
どこのおじいさんかな」
みんなそういいます。


つづく



童話「竜の姿をみた少女」は、童話「竜神
になった三郎」の続編。

童話「竜神になった三郎」は、みほようこ
の二冊目の童話集「竜神になった三郎」に
収録されています。



    童話「竜神になった三郎」


http://www.geocities.jp/dowakan/saburou1.html




    童話集「竜神になった三郎」の紹介


http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu2.html



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